中国語で学ぶ人生哲学~こころの状態~

私たちの心の状態によって、行動や物の見方、自分の世界までも決定してしまいます。今回は中国語で学ぶ人生哲学として、『こころの状態』について詳しく見ていきましょう。

目次

世界がどう映るかは心態次第!

心態とは心の状態を意味します。その人の心が狭く、利己的で暗ければ、世界もまたそのように狭く、利己的で暗く映ります。もしその人の心が無私(私心がない)で、広々と、光輝いていれば、世界もまた無私で、広々と、光輝いて映るでしょう。ですからいかにして心の状態を改善するか、それがたいへん重要になってきます。幸せな生活と仕事の成否は関係が深いものです。

中国の古典『列子』の話

中国の古典『列子』のなかに「人斧を盗むを疑う」という話があります。昔、ある男の人が斧をなくしました。彼は隣の家の子供が盗んだに違いないと思い、ひそかにその子供の様子をうかがっていました。

彼が見るとその子供が歩く姿勢は、まるで斧を盗んだかのような姿勢です。彼がその子の表情を観察しても、まるで斧を盗んだかのような顔つきです。

その子の話し振りに至っては、さらに斧を盗んだ人そっくりです。要するに、彼の眼にはその子供の一挙一動が斧を盗んだ人そっくりに見えるのです。

まもなくして、彼が地面の穴を掘り起こしているとき、その斧が出てきました。もともと彼が自分で穴の中に置き忘れていたのです。その後、男の人が隣の子供を見ると、一挙一動が斧を盗んだ人とは全然違うように映りました。この話から私たちはどのような道理を汲み取ることができるでしょうか?

杜甫の『春望』の句

杜甫の『春望』に「時に感じては花にも涙をそそぎ、別れを恨んでは鳥にも心を驚かす」という句がありますが、その意味は「心が傷ついているときに花を見ても涙が流れ、人との別れが惜しまれるときには鳥の鳴き声にもびっくりする」というものです。

ふつうであれば春の花を見ると楽しくなり、美しい物を見ると大変気分良くなる物です。ところが、そのとき気分が暗かったり、悲しかったりすると、何を見ても暗く、悲しく感じられるでしょう。もし、あなたと家族がはなればなれになろうというとき、鳥が木の上から飛び立とうとする様は別れのつらさを連想させるでしょう。

これが触目驚心(眼に触れたものが心を驚かせる)、借景生情(景色を借りて感情が生じる)という成語の意味するところです。私たちの心の状態が、行動様式や物の見方、自分の世界までも決定してしまうということなのです。

有什么样的心态,就有什么样的世界!

心态是什么呢?就是心灵的状态。如果一个人的心灵是狭隘的、是自私的、是灰暗的,他(她)看这个世界就是如此;如果心灵是无私的、是宽阔的、是光明的,他(她)的世界也就是会如此。如何实现心灵状态的转变呢?是件非常重要的事情,是与一个人生活的幸福、事业的成败息息相关的。

中国古代《列子》里有个「疑人窃斧」的典故 从前,有个人丢了一把斧子。他怀疑是邻居家孩子偷的,就暗暗地注意那个孩子。他看那个孩子走路的姿势,像是偷了斧子的样子;他观察那个孩子的神色,也象是偷了斧子的样子;他听那个孩子说话的语气,更象是偷 了斧子的样子。总之,在他的眼睛里,那个孩子的一举一动都像是偷斧子的。不久,他在刨土坑的时候,找到了那把斧子。原来是他自己遗忘在土坑里了。从此以后,他再看邻居家那个孩子,一举一动丝毫也不象偷过斧子的样子了。

从这个故事中我们悟出来一个什么样的道理呢?就是心灵状态决定我们的行为,决定我们和世界交往的方式。

杜甫《春望》里,「感时花溅泪,恨别鸟惊心。」这句诗寓意着:“人感伤时看见花开反而落泪,怅恨别离听到鸟鸣不禁惊心。”毫无疑问就是春天的花朵都会给人愉悦、美丽之感,看后心情会很好;但是恰好你那时的心情是灰暗的,悲哀的,看到一切也许都是这样的世界。如果你和亲人别离,看到鸟从树上飞走,也会想到别离。这就是触目惊心,借景生情吧?!这就是我们每个人用不同心灵态度来决定自己的行为方式与观点,勾画着自己的世界!

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